いずみの部屋

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放送テーマ

放送日
2019.07.05
テーマ
第138-139回 大和つくし川柳会 荻原美和子氏です
ゲスト
荻原 美和子 氏

対談内容

いずみ
やまと川柳が11月から始まりました。今川柳ブームになっています。
先生は大和市のさくら文芸祭・川柳部門の審査員でいらっしゃいますが、大和ご出身ですか?どうして川柳をなさろうとしたのですか?
荻原
私は横浜市民です。もともと普通の主婦でしたが、30代のとき、横浜市からの広報で川柳講座の開設を知り、月2回×3ヶ月を軽い気持ちで参加したのがきっかけです。始まり時刻が夕方6時からでしたので、家族の夕食を用意してギリギリに間に合うように参加しました。いつも一番前の先生の前の席が空いていたのでそこに座り、居眠りもできず・・・(笑)
いずみ
もともと興味があったのでしょうか?
荻原
家族で日曜の夕方「笑点」を楽しんでいました。短い時間でよく考えられているし、さすが「噺家」だと見入っていました。
川柳では、おりく(中)、かざづけ(上)、くつづけ(下)の題目をもらって即答するとか。古風吟を作るとか。好きでしたね。
いずみ
川柳には決まりごとがないのでしょうか?
荻原
俳句と比べるとありませんが、最低限5・7・5という17音は基本的に守らなくてはなりません。どうしてもの場合は7・5・5/8・9/9・8/など変換定型もできます。
その中のどれかで読みます。今は上6・下6にしたりと崩れているので注意でしょうか?
いずみ
自分で作ってみるとどこかに出して認めてもらいたいという気持ちになりますね。
荻原
そうです。始めは自分の入会したサークル20名ほどでしたが、句会に出るようになり、50人参加なら1人3句ずつ出して150句の中から自分の句が抜けたらなぁ!と参加します。
いずみ
「句を抜く」というのは「選ばれる」ということですか?
荻原
そうです!各々の句を短冊に1句ずつ書いていき箱に入れます。例えば100句あったらその中から30句ほど抜いて(荒選)20句にし(二次選)最後の句(最終選考)を抜きます。
選ばれた句はその場で読み上げます。名前を呼ばれた人は「〇〇○」と自分の名前を言います。
いずみ
初めて聞きました。自分の句が発表されたら「美和子!」って大声で言うのですね(笑)嬉しいし、ストレス発散かも。
では呼ばれなかった人はしょんぼり・・・と帰るのですか?
荻原
(笑)抜かれるか、抜かれないか。緊張感があってよいのではないでしょうか。一人だけ抜かれるわけではありません。
川柳に位付けというのがあります。
一番良い順から 天 地 人
そして五客など、たくさん選ばれます。

いずみ
今年の大和市さくら文芸祭は、川柳の部最優秀賞が、やまと川柳でもトップ賞になった「定年の ゴール年々 遠ざかり」でしたが、この句を選んだ理由は?
荻原
今回の題目は「平成に関すること」でした。平成「へいせい」は4文字でとても作りにくい名詞ですから、助詞をつけるしかありません。
その中でも自分しか分からない事柄や歴史ではなく、みんなの同感を呼ぶ句を選びました。平成がだんだん遠ざかる。定年も延長されて遠くなる。これがぴったりと合ってました。ピカっと光るものを感じました。
いずみ
川柳はうまいだけでなく、今風の出来事、切り口、したたかさなどを感じますね。
荻原
そうです。川柳は「大人の文芸」です。
いずみ
やまと川柳が今年11月で1年たち、一区切りです。
川柳のイベントをやりたいと模索中なんです
荻原先生、ご出演してくださいませんでしょうか。宜しくお願い致します。
最後に荻原先生の夢は?
荻原
30年ほど前に大和で川柳の大会が開催されたことがあります。
それを復活させたいです。群馬県のとある市では全国公募です。
それから大和のさくら文芸祭は出品を大和以外からも募りたいです。
もっと多くの人からの出品を!
川柳を理解することの出来る人は絶対作れます。ぜひ言葉を引き出してください!